ドイツ友

2009年9月25日

平和のシンボル

Filed under: ●手芸 die Handarbeit, ●日本文化 die japanische Kultur — ドイツ友 @ 17:28

← ドイツ語コースの授業中、暇だったので(内容が簡単なので…)連鶴を折っていました。

   それを見た先生から 「今度、折紙 das Origami を皆に説明して!」と言われ、
   ちょっとした折り紙 講義 der Vortrag を行うことに。 ひらめき
  「それと同時に広島と折紙の話をして!」と頼まれましたのですが、  
    ”折紙と広島???たぶん 原爆 die Atombombe に絡んだ話だろうな...”
                            と不確かなまま帰宅し、インターネットで調べてみました。
IMG_1774  それは 佐々木禎子さん 千羽鶴 die tausend Papierkraniche の話。
 
 2歳の時に広島で被爆した禎子さんは1955年に
 白血病 die Leukämie と診断されて広島赤十字病院に入院しました。
 彼女は ”千羽鶴を折れば、願いが届く” と祈りながら
                         薬包紙や見舞い品の包装紙で der Karanich を折り始めました。
sadako sasaki  願いはむなしく、同年10月25日に 原爆症 die Atombombenkrankheit
                                       13年間の短い人生の幕を閉じました。
 ← 広島平和記念公園にある原爆の子の像のモデルになっており、
   シアトルの平和公園にも彼女の銅像があります。
    その後千羽鶴が 平和のシンボル das Symbol des Friedens となったのです。
 
  皆さんご存知でしたか、この話?
  旦那も小学校の低学年でこの日本の 歴史 die Geschichte を学んだそうです。
  トルクメニスタンの友達も悲しい歌(この歌は何?)とともに、
  授業で習ったこの 出来事 das Ereignis をよーく覚えている、とのこと。
      ※日本人は知らずに当たり前に行っていることを、意外と外国人がよく知っていたりします
  
 英語の文章で 「千羽鶴は結婚のお祝いや、出産前に贈ったりする」と書かれているのを見つけたのですが
 それは初めて聞きました。私の周りでは、クラスメートが入院した時、あるいは甲子園出場を目指す野球部に贈る、なんてことしかありませんでしたが。
       日本を離れて 日本の文化 japanische Kultur を知る 今日この頃です...
 image601  以下の文章を補足(※)付きで説明してみました ↓  
                   途中間違って言ったりしましたが、皆さん熱心に聞いてくれました!
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   Das Origami (折 falten – 紙 das Papier) ist eine traditionelle japanische Kunst.
   折紙は伝統的な日本の芸術のひとつです。
 
   Man kann mit dem Papier Tiere, Werkzeuge, Fahrzeuge, Spielzeuge usw. machen.
   一枚の紙で動物、道具類、乗り物、おもちゃなどを作ることが出来ます。 ※一枚の紙があれば、アート作品が作れます
 
   Wir benutzen meistens quadratisches Papier.
   たいてい(私たちは)正方形の紙を使います。 ※時々長方形の紙や複数の紙を使います
 
   In Japan wird Origami im Mathematikunterricht gelehrt und in der Ergotherapie eingesetzt.
   日本では折紙は数学の授業で教えられたり、作業療法に用いられたりします。
 
   Auch alte Menschen können mit Origami Hände und Gehirn trainieren.
   歳をとった人たちも折り紙を使って手や脳をトレーニング出来ます。 ※手先を使いますから
 
   Wenn Freunde krank sind, falten wir 1000 Origami-Kraniche als Geschenk.
   友達が病気になったら、1000羽の鶴を折ってプレゼントしたりします。 ※早く良くなって、と願って
 
   Der Kranich ist in Japan ein Symbol für langes Leben und 1000 Kraniche bedeuten 1000 Jahre Glück.
   鶴は日本では長寿の象徴で、1000羽の鶴は1000年の幸せを意味します。
 
   Im Augsut 1945 wurden zwei Atombombe in Japan abgeworfen. Am 6. August in Hiroshima und am 9. August in Nagasaki.
   1945年8月、日本には2つの原子爆弾が投下されました。 8月6日は広島に、8月9日は長崎に。
 
   Etwa 155.000 Menschen waren sofort tot. Weitere 111.000 Menschen sind gestroben.
   約15万5千人の命が一気に奪われ、後に11万千人が亡くなりました。
 
   Viele Überlebende sind das ganze Leben krank.
   そして多くの生存者は一生病気で苦しんでいます。
 
   Ein Atombombenopfer, Sadako Sasaki, hat gegen Leukäme angekämpft, und im Krankenhaus Origami-Kraniche gefaltet,
   1人の原爆被害者、佐々木禎子さんは白血病と戦いながら、病室で折紙の鶴を折りました。
 
   damit ihr Wunsch nach Gesundheit von Göttern erfüllt wird.
   健康を神が叶えてくれることを願いながら。
 
   Die Arbeit war sehr schwer, weil sie keine normales Papier hatte.
   普通の紙はなかったので、その作業はとても大変でした。
 
   Im Krankenhaus gab es nur spezielles medizinisches Papier für Arzneimittel.
   病院には薬用の特別な紙(薬包紙)しかありませんでした。
 
   Sie hat 644 Kraniche selbst angefertigt. Danach ist sie gestroben. Sie wurde 13 Jahre alt.
   彼女は644羽の鶴を自ら折り、その後亡くなりました、13歳でした。
 
   356 Kranichen haben ihre Freunde gefaltet, und 1000 Kraniche wurden mit Sadako begraben.
   残りの356羽は彼女の友達が折り、その千羽鶴は彼女とともに埋葬されました。
 
   Der Origami-Kranich wurde zum Symbol der internationalen Friedensbewegung und des Widerstandes gegen den Atomkrieg.
   折紙の鶴は国際的な反戦運動と核戦争に対するレジスタンスの象徴になりました。
 
   Viele Atombombenopfer sind schon gestroben. Auch jetzt noch leiden die Kinder, Enkel, Urenkel…
   多くの原爆被害者は既に亡くなりましが、今なお彼らの子供たち、孫たち、ひ孫たちはつらい思いをしています。
    ※遺伝的な健康障害が現れやすいと言われているので
 
   Japaner wünschen, dass es niemals wieder Atomkrieg gibt.
   日本人は 二度と核戦争が起こらないことを願っています!image527
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皆で一緒に鶴と、長方形の紙から作る簡単な (小箱) der Kasten / das Kästchen を作ってみました。
私にとってはとても簡単な作業だけど、他の皆さんにとってもはかなり難しいみたい。
皆が不器用過ぎる?あるいは私が器用過ぎ?! 
                                   意義深く、楽しい講座になりました。 第二弾もあるとか~ pd
 
先日 ARTE (Abkürzung für Association Relative à la Télévision Européenne : 独仏共同出資のテレビ局) で
Japan, sein Kaiser und die Armee – Ein Land und seine Gesellschaft nach dem Zweiten Weltkrieg
      日本、天皇と軍隊 ~第二次世界大戦後のある国とその社会~】という番組を見ました。 ※再放送は明日の14時から
初訪米後の初公式記者会見(1975年10月31日)で、広島・長崎への原爆投下について感想を問われた昭和天皇は
「原子爆弾が投下されたことに対しては、遺憾には思ってますが、こういう戦争中であることですから、
   どうも広島市民に対しては気の毒であるが、やむを得ないことと私は思っています。」とお答えになってました。
                                    ”やむを得ない”って.....おぉー日本人ってやつは.....がっかり
 
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